1月31日「ルール解説8(ルール3 チーム編成とプレイヤー)」

 3-1-a   チームは、主将、副将各1名を含めプレイヤー10名(エキストラヒッターを採用した時は11-15名)で編成する。

 日本式ティーボールの出場選手は10名としました。アメリカのティーボールは9名、野球と同じ位置で守備します。

 野球は9名、ファーストピッチ・ソフトボールも9名です。しかし、世界で最も多くの競技人口を誇るスローピッチ・ソフトボールは、10名です。度々説明していますが、アメリカでは、野球とファーストピッチ・ソフトボールの人口をすべて合わせても、スローピッチ・ソフトボール人口の半分もいません。台湾も中国も同様です。(0ページ参照のこと)

 レクリエーション的に楽しく行うベースボール型球技では、10人でプレーするのが一般的です。

 さて、それでは、アメリカでは、10人目の野手はどのように呼称するのでしょうか。それは、州や連盟によって違いますが、一般的には「ショートフィルダー」あるいは「ショートセンター」と呼ばれています。(遊撃手はショートストップと呼称)

 これらの基礎知識を有したうえで、日本式ティーボールは10名としました。

 先ず、ティーボールは、野球やファーストピッチ・ソフトボールに比べると打つことが、非常に容易です。試合は、だいたい「打高守低」になります。これは打撃力が守備力よりも強くなる、という意味です。そのために「守り」を強化する必要があります。

 一塁手、二塁手、三塁手は各ベースの近くで守るとそれぞれのベースに入るのが容易になります。ゴロが来てもベースが近くにあるということで打球や送球に対して集中でき、正確に捕球しやすくなるのです。それぞれ守備者のエラーが減少します。そうすると、一・二塁間とニ・三塁間が大きく空きます。そこには、日本語でいう遊撃手が必要となるのです。当然二人いります。ですから、第一遊撃手、第二遊撃手を配置するようにしたのです。では、外野手はどうかというと、自分への打球、内野の間を抜かれた打球を捕る。内野をバックアップする。カバーする。これらが外野手の大きな役目です。だとすると、外野手は内野手二人の間の延長線上の後方で守備することが大切となります。そうなると、外野手は必然的に四人いなければならないのです。こうして、内野手五人、外野手四人にしたのです。勿論、ティーボールは投手のいない野球・ソフトボールですから「投手・ピッチャー」はいません。

 次に、もう一人、本塁手(ホームベースマン)です。これは和製英語です。ホームベースマンという語もアメリカにはありません。我々が命名しました。それは先ず、ティーボールは、投げる人がいないのに投手、捕る人がいないのに捕手。これは、理屈に合いません。議論を重ねたうえ、捕ることがない選手に捕手と呼称するのは止めよう。そうしたらなんと呼ぶか、キャプテン、キーマン、リーダー、色々アイデアが出ました。最後に、一塁手、二塁手、三塁手、そうしたら、当然「本塁手」ではないの。これでした。そこで英語にするとどうなるの、との質問です。それは、ファーストベースマン、セカンドベースマン、サードベースマン、だから当然「ホームベースマン」だよね。で決まりました。

 最後に、お願い事項です。

 内野手と外野手の守備位置とその移動ですが、野球やソフトボールでは、各野手はフェアー地域ならば、どの位置に守ってもいいことになっています。しかし、このティーボールでは、「内野手は、原則一塁ベースから二塁ベースを結ぶ想定ライン、二塁ベースから三塁ベースを結ぶ想定ラインよりも後ろで守ること」と指導しています。これは、ルール化はしませんでした。お願い事項としています。ただし、全国ティーボール選手権大会の時は、はっきり義務づけています。これは使用球が固いボール、ケンコーティーボールゴムを採用しているからです。勿論、危険から予防するためです。

 そしてもう一つ、エキストラヒッターですが、各チーム5名以内としました。これは、学校教育で30人学級をイメージしてのことです。授業では、誰一人として役割のないポジションというのがあってはなりません。だから、クラスの人数によって幅を持たせたのです。クラスでティーボールを指導が理解出来る児童、指導者が二人以上いれば、三角ベースでグラウンドを二面使用して、クラス全員が、投げる、捕る、走る、打つ動作を継続的、連続的に行ってもらえればいいのですが。もしそれができない場合のことを考えて、エキストラヒッター5名以内をルール化しました。

 本塁手は、ルールー5.「本塁手の義務」で詳述します。

 この項は、以上です。