9月4日 アカツキジャパン、ホーバスジャパン、最高です! MIP選手はホーキンソン選手、富永選手、比江島選手、富樫選手、河村選手、渡辺選手。そして今後の八村選手は?

 2日バスケットボールの男子W杯において、日本代表はカーボベルデと対戦し、80対71で勝利。その結果、日本は1976年のモントリオール五輪以来、48年振りに自力での五輪出場を決めました。この試合、フィンランド戦やベネズエラ戦と違い、試合序盤から絶好調のように見えました。第1Qは17ー19と先行されたものの、第2Qに入るとすぐに33ー18と逆転、第3Qは23-18。この勢いで第4Qも行ってほしいと思ったのですが、ここがバスケットボールの難しくて、面白いところ。日本のシュートがなかなか入りません。なんでやねん?入れてくれー!

 応援している私の姿勢が悪いのかと思い、椅子に座ってリラックスしてテレビ観戦していたのですが、正座に変えました。選手があんなに心を込めて真剣にプレーしているのに、応援している私が椅子に座り、楽しんで日本の勝利を祝う、そんなことがあっていいものだろうかという反省に似た感覚になりました。それでも日本のシュートが外れます。0点が続きます。決めてくれー。なんで入らへんのや。でも最後はやっぱりこの人、ホーキンソン選手が2点シュートを決め、そのすぐ後、試合を決定づける3点シュートを決めてくれました。最高、最高。拍手、拍手の連続でした。正座で応援して良かった。

 ホーキンソン選手はこの日は一人で29得点、光りましたね。この試合もう一人輝きまくった凄い選手がいました。そうです!ネブラスカ大学の富永選手。3点シュートが面白いように決まりました。これを百発百中とでもいうのでしょうか。呆れかえるほど素晴らしかった。実況アナウンサーの声が、だんだん大きくなりました。解説者も同様です。その気持ちわかります。

 そして、試合終了後、私は多くのスポーツニュースで、何度も何度も見返しました。そこで気が付いたのは、ホーキンソン選手のお父様が応援のために来日されており、勝利の後のダンスがめちゃくちゃ上手い、ということ。このセンスならホーキンソン選手が野球をしても上手い、バスケットボールもこのセンス、納得しました。

 ホーキンソン選手は、野球のイチロー選手の大ファンだったそうですね。アメリカは、運動好きの選手は、野球、バスケットボール、それにアメリカンフットボールの3大スポーツをプレーします。ホーキンソン選手は、野球では投手として肩を痛めたこともあり、バスケットボールに専念。パリ五輪もお願いしますよ。お父さんも応援に来て、勝利の後は、上手なダンスを見せてくださいね。

 お父さんと言えばもう一人、富永選手のご両親もバスケットボールの名選手。お父さんの身長は、新聞発表では211メートル、物凄く背が高いです。富永選手のご両親は、富永選手に物心がついた時から、ボールを籠に入れる遊びをさせたようです。あの連続シュートの成功は、ゼロ歳児教育、この家庭教育がスタートだったのです。3点シュートの連続の成功はこれで納得です。物凄く素晴らしい。

 3点シュートというと、ベネズエラ戦の比江島選手の大活躍、チーム最年長で、長年日本代表チームを牽引してきた大スター。輝きましたね。ベテランの味。試合時間残り47秒で3点シュートを決めた時の笑顔が忘れられません。これまでの苦労、悲哀、悔しさ等が全て吹っ飛んだような喜びの顔でした。この勝利があって、最終戦カーボベルデ戦での更なるドラマがあったのでした。

 4試合とも継続的に活躍したのは、先日も書きましたが、バスケットボールをこんなにも楽しいものかとプレーで、且つ笑顔で見せてくれた富樫選手と河村選手でした。相手チームの背の高い選手をスピードとテクニックで、間を抜いていきます。身長の低い日本人にとっては、この上ない喜びです。バスケットボールの神髄、面白さを存分に披露してくれました。「低よく高を制す」ですか。

 選手の大トリは、何と言っても渡辺選手。大会前に負傷したにもかかわらず、新聞報道によると、テーピングをして、その上にそれを隠すようにストッキングを履いて、あのディフェンスとオフェンスでの大活躍です。頭が下がります。流石です。野球でいえば、あのWBCでの大谷選手級。そうそうこの渡辺選手と大谷選手ルックスも似ているように見えます。どちらも大スターで、日本の大黒柱。

 最後は、やはりホーバス監督。この監督さんの言葉かけ、慶應大学並びに慶應高校野球部のように「エンジョイ」ではありません。あのスタイルは、正にワセダ「一球入魂」です。その言葉に勢いがあります。迫力があります。「気合い」が入っています。私はこのスタイル好きです。そして「ビリーブ」。「君たちを信じるよ。君たちはこれだけやってきたじゃないか」。一言一言に魂が入っています。監督も選手もナイスー!

 さて、このW杯の途中、日本が劣勢の時はいつも、八村選手が代表にいてくれたらなあと思っていたのは、私だけではないでしょう。この大会中、新聞やテレビで八村選手の話題は上がりませんでした。でも、今日の朝日新聞において、野村周平記者が署名入りで、八村選手の記事を書いています。紹介します。

 (全略)「『ぜひ彼には入ってほしいけど、彼が(代表を)やらないんだったら、このメンバーでいいチームを作りましょう。自信、あります』。ホーバスHCは力強く言った。ただ突き放すような口調ではなかった。チームを優先するという当たり前の原則を示すことで、過度な負担を25歳にかけたくないという配慮に思えた。日本協会の東野智也弥・技術委員長は『八村も見てくれていたと思う。それでワクワクしてくれたと思う』と期待した。W杯を経て、八村も参加したくなるような魅力ある代表チームになったことは事実だ。(野村周平)」と。

 良かった。八村選手を関係者がリスペクトしてくれている。八村選手抜きでこの素晴らしい結果。その上で、今後のステップに踏み出すために、何をなすべきか、関係者はそれぞれの立場で、考えを巡らしておられるのです。楽しい夢がまだまだ先(パリ)にあるように思われます。「アカツキ・ジャパン」、「ホーバス・ジャパン」の益々の成長を祈ります!