6月4日 全米女子オープンゴルフ、笹生選手が優勝、渋野選手が2位。涙と笑顔が印象的。ゴルフの底辺拡大もこの日本式ティーボールで。

 昨日、日本女子プロゴルフ界からとてつもないビッグニュースが飛び込んできました。笹生優花選手が全米女子オープンで優勝。賞金は240万ドル(約3億7200万円)。この金額を見ただけで、如何に凄い大会かが分かります。2位には、今年不調が続いていた渋野日向子選手。その賞金も129万6000ドル(約2億100万円)です。

お二人ともワンダフル!おめでとうございます!

 笹生選手にとって、この大会では2度目の優勝。22歳11カ月13日目での感動でした。ご存知のように、彼女のお父さんが日本人、お母さんがフィリピン人。そのため、彼女が20歳になった時、どちらの国の国籍にするかを決めなければなりません。どのようにされるのか、とても興味を持って見守っていました。結果的には日本を選択されましたが、本人の心は日本人とフィリピン人、両方と考えておられます。良いですね。応援したくなります。

 笹生選手は、前回優勝した2021年の大会では、フィリピンからの選手として出場。今回は日本国籍で参加。さぞやご両親はお喜びのことと思います。優勝インタビューでは、両親への感謝というところで、涙・涙でした。お父さんも笹生選手と一緒に優勝カップを持ち上げ、満面の笑み。おめでとうございます。

 満面の笑みというと、2位の渋野選手の笑顔。これまた最高でしたね。これまでの成績が9戦中6戦で予選落ち。この度の復活劇を多くの人が予想していなかったのではないでしょうか。来年の大会出場権も獲得されたとのこと。本当に良かったです。さすが元ソフトボールの名ピッチャー。基礎体力がしっかりしています。スイングもいいです。元ピッチャーの人は、ゴルフが上手い方が多いです。

 ソフトボールの名投手からゴルフ界へというと、最初に思い出されるのが岡本綾子選手。野球界からは尾崎将司選手。この尾崎氏に幼い頃ゴルフを教わったのが、笹生選手。日本ティーボール協会では30年前、岡本綾子氏を日本協会の顧問になってもらおうかと考えたこともありました。当時常務理事の佐藤先生と真剣に話し合ったことも。結局、岡本綾子氏の顧問就任の交渉はしなかったのですが、ティーボールとゴルフは類似点が多いのです。

岡本氏の後、ソフトボール選手出身でゴルフが強かったのが小林浩美選手。彼女は福島の進学校の出身、現在日本女子プロゴルフ協会会長です。小林氏は2011年会長に就任してから、女子ゴルフ界の底辺拡大に尽力されています。

是非、この日本式ティーボールをご利用くださると嬉しいです。宜しくお願い致します。

この大会名は「全米女子オープン」。以前、渋野選手が優勝した大会は「全英女子オープン」。いずれも「オープン」と名がついているので、全米でも、全英でも外国人選手がプレーできるのです。

我々日本ティーボール協会も、創設30年目よりこの理念は参考にさせて頂いています。「東京オープンティーボール大会」は、東京からのチームだけでなく近県からの参加もOKですよ、という意味です。「神奈川オープンティーボール大会」も同様です。

最近では参加チームが多いためか、他県からの参加は限られますが、今でも審判団のオープン交流は続いています。例えば、「神奈川オープン」では、東京や埼玉、栃木などから審判員の応援が出ます。「東京オープン」でも同様です。とても良い傾向だと私は思っています。「オープン」とは、いわゆる垣根を低く=バリアフリーのことです。

さて皆さん!ここで突然ですが、特定非営利活動法人日本ティーボール協会定款の第1章と第2章をご存じですか?

第1章は「総則」で、第1条が(名称)、第2条が(事務所)です。

第2章は「目的と事業」。これを以下に紹介します。

第3条(目的)「この法人は、日本国民及び世界中のあらゆる人々に対して、ティーボールの普及と発展に関する事業を行い、野球・ソフトボール・ゴルフなどの振興に寄与し、スポーツを通じて人々の健康づくりと国際的友好親善に貢献することを目的とする。」

そうなんです。「野球・ソフトボール・ゴルフ」としているのです。笹生選手、渋野選手らが大活躍したこの機会に、再び、我々日本ティーボール協会の「目的」について、じっくり考えてみることにしましょう。ゴルフ界に対しても貢献しましょう!

以上、「ベースボール型3球技」の底辺拡大を、皆さん!宜しくお願い致します。