2月3日「ルール解説14 (5-1 本塁手の義務)」
a 本塁手は、打者が打撃を完了するまでは、バッターサークルの外にいなければならない。
これは、日本独自のルールです。
野球やソフトボールでは、捕手は、捕手席(キャッチャーズボックス)の中でプレーしなければなりません。投手が打者に対して故意四球にしようとしている時でさえも、捕手は投手が投げ終わるまで捕手席にいます。
野球やソフトボールの試合を見ていると、投手が投げ終わってから、捕手は一歩片足を外に出して、ストライクゾーンから大きく外れたボールを捕りに行く光景をよく見ます。これはルールだからです。
しかし、日本式ティーボールでは、野球やソフトボールの捕手に代わる本塁手は、先ず打者に接触しないように半径3mの外に出るようにしました。サークルの中でプレーする必然性がないためです。安全性がより担保できます。加えてのメリットは、打者の前の弱い打球(いわゆるチョロ)の処理に少し時間がかかります。これがプレーを面白くします。それは、本塁手が弱い打球を捕って一塁に投げるのと、打者が打者走者となり一塁に駆け込むのとが結構クロスプレーになるのです。クロスプレーになる確率が高いと、打者走者は一生懸命一塁に走ります。本塁手は必死で打球を捕りに行き素早く一塁に送球しようとします。このプレーが見ごたえがあるのです。ベースボール型の球技の醍醐味を味わえるのです。
ここで【豆知識】です。
ソフトボールの捕手席が野球より大きく広いのは、なぜか分かりますか。それは、ソフトボールの場合、ファーストピッチとスローピッチがあり、ファーストピッチだけなら、捕手席は野球のように狭くていいのですが、スローピッチの場合、投手の投球を捕手はあえてワンバウンドしたボールを捕るというルールがあります。これは、捕手が投手のスローで投げたボールを捕りの行く、打者はそのボールを打ちに行く、お分かりですか、打者が捕手のグラブ(スローピッチの場合捕手ミットは使用しない)を打ってしまうのです。これは、非常に危険です。これを予防するために捕手は初めから打者から離れて中腰で構え、必ず投手の投球をワンバウンドで捕るのです。そうすれば、打者と捕手の接触プレーはなくなります。ですから、ソフトボールの場合捕手席は大きく広いのです。
日本式ティーボールは、この基礎知識(豆知識)を理解したうえで、「本塁手はバッターズサークルの外で守備」というルールを制定しました。