第7回日本ティーボールセミナー
2000年1月23日(土)開催
◆ プロ中のプロ “ティーボール“ を語るPart 2
◆ ティーボールが小学校の授業に登場
開催要項
➡ 第7回日本ティーボールセミナー実施要項(PDF)
会長挨拶
日本ティーボール協会会長 海部 俊樹
おはようございます。いまここでお話をしておった吉村正さんですが一「さん」付けで勘弁してくださいね一私が総理大臣を終わって間もないころに、「早稲田大学教授・吉村正さんが面会のご希望です」と、こう言われたので、私も学生のころを思い出して、同じ吉村正先生というまったく別の人だと思って、政経学部で大変お世話になった教授ですから、もう下へも置かぬもてなしというのはああいうことだと思うくらい、「ぜひ来ていただいてくれ。都合はいつでもとります」と言って来てもらった。
そうしたら、私のイメージの中にある吉村先生とこの吉村先生とは、名刺を見れば名前はまったく同じだけれど、ちょっと違う。で、お話を聞いてみたら、このティーボールのお話だった。私は、文部大臣をやらせてもらってもティーボールというものは知りませんでしたから、どういうものかと思って話をいろいろ聞きました。
途中は省きますが、なるほどと。きょうのこの会でもいろいろ教習があると思いますが、われわれが学生のころに頑張っておった荒川さんといろんなところで出会うので、お話を聞くと、小学校のうちから全力投球させたり、力いっぱいバッティングをするということは、児童生徒の骨格の発達上からいってあまり好ましいことではないと。肩を壊してしまったらどうにもならない。ティーボールというのは、止まっている球を打つのだから、野球の基礎の基礎に通じるんだというお話でした。
その後、私は毎年この講習会に暇があると飛んできて、皆さんのお顔を見たり、お話を聞いたりしてきました。そして覚えた知恵でこのあいだ、ちょっと脱線しますが、敬老会へ行って、あなたたちもティーボールを一回やってみないかと。
敬老会ではゲートボール大会なんかがあるのです。私が総理をしているときに、日本ゲートボール協会の会長さんや指導員の人が官邸へ来て、「海部先生、ゲートボールもやってください」と言われた。俺はまだそんな年じゃなかいら勘弁してくれと言ってご勘弁願ったけれども(笑)、しかし一回覚えてもらうことのほうがみんなの励みになるからと言われて、 官邸で手ほどきを受けたことがあります。
しかし、このごろはゲートボールのおじいさまたちも元気な方が多い。もうちょっと思い切りぶっ飛ばせないかと考えている人も多いから、私はこのティーボールの話をして、みんなでぶっ飛ばせばいい、あなた方もできたら一回やってみないかと言いました。
また文部省は初めから毎年この会に……。実は吉村さんが先頭に立って、学校教育の現場でこれが重要視されるようにしてもらいたいと。きょうは生涯スポーツ課長も来てくださっているようで、どうもありがとう。
また、コミッショナーの川島さんにも直接電話をして、昔の仕事仲間ですから、こういうことをやっておるから、プロ野球のほうでもティーボールというものを大事にしてくれれば日本の野球の裾野が広がっていくんだと言いました。
さらに、ティーボールというのは日本だけのものかと思っていたら、吉村さんに聞くと、そうではないと。世界十何ヵ国でやっている、アメリカにも裾野があると言いますから、おととしジョージ・ブッシュに一元大統領のほうですよ、いま選挙をやっているあの息子のほうではなく一大統領が記念館をつくったときに行ったので話をしました。
アメリカのティーボールと日本のティーボールは目標は同じである。健全に育つべき児童生徒の肩や体力のためにはこれから入ったほうがいいんだから、ひとつ世界的規模で、私は日本で頑張ってやっているから、あなたは世界の会長になりなさいとブッシュさんと話をしました。
あまり大きな夢ばかり語っておってもいけませんが、きょう、あすのこの会で、皆さんもひとつ現実の問題として、せっかく学習指導要領にも取り上げられたのですから、これが軌道に乗って成長していくように、全国へ行くと時々「私もティーボールをやっています」と名乗り出てくれる人もあって、本当に感謝をしておりますが、これからもうんと頑張っていただきたいと思います。
吉村さん、そんなに嬉しそうな顔をしてもだめだよ(笑)。あなたが先頭に立って、みんなを引っ張って、きちんとやってもらわなきゃいかんのだから。
そういったことで、きょうまでご理解とお力添えをもらった皆さんには心からお礼を申し上げますとともに、私のほうは24時間ティーボールのことばかりに取り組んでおれなくて、まことに申し訳ありません。
われわれの世界も今年はちょっと、選挙などというあまり歓迎しないことをやらないといけません。仕方がないですから、それはそれで一生懸命やりますが、こうしてきょうも全国から来ていただいて、每年毎年この会の熱気も上がってくるような気がいたしますから、それにお応えしなきゃならんと思っています。
どうぞ皆さんも、それぞれお立場がある方ばかりがおいでになっているんでしょうが、ティーボールのほうにも、広い視野に立ってお力添え、ご健闘をいただくことを、最初に心からお願い申し上げて、私のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。